Lucille dog’s diary

写真とアイテムと日記と

オレ的高倍率便利ズームの系譜

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EF35-350mm f3.5-5.6L,NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR ,NIKKOR Z24-200mm f/4-6.3 VR

Nikon Z用の24-200mm f/4-6.3 VRを入手して思い出した事があったので書いてみる。(長文)

そもそも昔は高倍率ズームなんて画質も悪くまあ使えなかった。画角が大きく変わりますってだけで作品とか仕事に使えるレベルのレンズは皆無。カメラメーカー純正は無くズーム比3倍を越えるようなものはオモチャっぽいのしかなかった。

そんな時代に突如キヤノンが作ったのがEF35-350mm f3.5-5.6Lって10倍ズーム(写真左)。キヤノン曰く近づいてくるクルマなどを望遠側で追えて、近づいたときはワイド側で流して撮ることもできるという用途に使えると。正直最初見たときは馬鹿にしていたが、ある雑誌のテスト企画で使ってみてまあよく写るのでかなり驚いた。当時、その写真を見た機材写真家のサンダー平山(故人)が「これどこから来たレンズなの?怪しい」って広報チューンドをかなり疑ったくらいなのだ。 実際自分も怪しいと思ったのでキヤノンの知人筋に訊いてみると、雑誌などから「テスト目的」で貸出依頼が来た場合、通常生産ロットから5本くらいを抜き出しその中で一番良さそうなのを出してるって話だった。(今は知らない) キヤノンは依頼から物が届くのが数日と早かったのでおそらくそうだったんだと思う。他だとテストというだけで「1ヶ月前」に言わないと貸出さないメーカーもあったのだ。そういうのは一品組み直ししてるという話で完全にチューンド(笑) なのでサンダーが疑ったのも無理はない。そのくらい高倍率ズームでいいレンズなんて存在しなかった時代だった。自分はこの個体は当たりなのかなと思ったので、「コレそのものが欲しい」とキヤノンに交渉。「同じの買ってきて渡してくれれば社内で入れ替える」って事で入手した。広角から全部一本でって感じじゃなく、望遠側の80-200とかの置き換えって感じで便利に活躍した。その後、その個体は壊れて写真のは2本目のもの。写りはそう変わらなかったです。(笑) このレンズが高倍率ズームに免疫をつけた感じ。

真ん中のレンズはNIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR。実家の親父が持ってたのを見て「へーこんなん出したんだ」と使ってみたのが最初。もうデジタルの時代できっちり写るし良いかなと買ってみた。補正無しだとディストーションがキツイがこれ解像度はかなり高い。これは望遠の置き換えじゃなく標準ズームの置き換え。基本コレ一本で20〜25mm付近の単玉(ZF25かCS21が多い)をお供にする感じで使ってきた。便利だったけどZで使うには大きかった。まあFでならコレでいいです。

それでZの24-200。もう高倍率でも画質の心配などなにもない時代になりました。これまでの常駐レンズから上200はかなり短くてうーんってなるのが予想されるけど、下24は絶大な感じ。実際SONYに24-240が出たとき、それだけ使うのにボディごと買おうかと思ったくらいなのだ。もう歳で飛行機や新幹線移動のときに重い機材持ってくのが嫌になってるんで。(笑) 設計世代も違うし全域で写りに何も問題はなく、持っていければ80-400を足せば完璧な感じ。Zの100-400か200-600が早く出ればさらに良いのだけど。

去年は趣味の単玉レンズを多数買ったけど、今年はAFしか買わないと決めてます。(笑)