Lucille dog’s diary

写真とアイテムと日記と

三脚はこんなにいらないと思うけどなにか?

使用頻度が高い三脚たち

この前、冷静に考えたら使わないのに三脚がたくさんあるなと思った。
別に捨てないので長年増えていっただけでそれぞれ持っている理由はある。
もう増やす必要はまったくないけど、ヤフオクでゴミのような値段で出されてるのを見ると可愛そうで落札しそうになる。(笑)
昔はフィルムカメラだったから風景とか撮るときにレンズの数だけ何台も並べたりして三脚数が必要だったけど、デジタルになったら現役最新のカメラを4台とか持ってないからw 三脚は2本もあれば十分だよね。星とか日食とか撮るときに並べるかなあ。


玄関傍にあったのを写真撮ったので紹介しようと思う。
ただの古い写真用三脚達だけど。



QUICK-SET HUSKY (1980年代モデル)

■QUICK-SET HUSKY

昔からオーバーホールが可能な三脚として有名なクイックセット ハスキー。
大昔は”クイックセット”っていう人が多く”ハスキー”は型名でもう1段多いモデルは”ハイボーイ”と区別してちゃん呼んでた。いまは全部ハスキーと呼ばれてるみたい。

自分のは80年代に新品購入し持っているもの。407Lとほぼ同期で手持ちの三脚の中では最古参の一本になる。
しかしここ20年ほぼ使ってなくて非常用三脚としてクルマに置きっぱなしになってることが多い。

ハスキーは80年代中頃にエレベーターのポールが黒い仕様になった。これは銀エレベーターのより多少軽くなっていたが、全体的にちょっとヤワになったのを覚えている。

親父が持っていたのでハスキー自体は小学生の頃から使っていて、三脚のすべての基準はハスキー。これが標準カメラ用三脚。
開脚角度が変更できないのは仕事上不便なことも多く使用頻度が落ちたが、これが一本あれば普通はなんとかなっちゃう。

エレベーターの固定ノブを2回位無くした覚えがあるので、持ち歩くときはガッチリ締めといた方がいい。もっと古いのだとノブ類がプラ製でそいつは割れる。



ジッツオ ステマティック

Gitzo ステマティック

大きいやつからいこう。
Gitzoのシステムタイプ。エレベーターユニットが取り外せてお皿とかビデオボール用に変更できる。システムタイプ全部じゃないけど脚の一番太いところのナットがウィングタイプになってるのが多いのも特徴。

左が5型で右が3型。この他に4型と2型も持ってるが、その2本は特注アダプタを付けて高橋赤道儀用に使用している。それと後期型の3型がもう一本ある。(通常はカーボンラピッド仕様)
5-4型と3-2型ではユニット取付経が違い基本アダプタが兼用できない。
ジッツオの◯型ってのは一番外側パイプの太さの違い。
耐荷重は3型が10kg、4型が12kg、5型は20kgだったはず。

5型はとにかく重く動いちゃいけないときに使用。これ以上信頼できるカメラ用三脚は存在しない。いやこの時代の4と5型に対抗できるカメラ三脚が他メーカーにない。最近よく思うが三脚はやはり最終的に重量が物を言うことが多くこれじゃなきゃ駄目ってときはある。
システムタイプは脚の付け根の間隔が広く普通のタイプより安定度が高い気がしている。407Lとか普通のよりちょっと重くなるが、そういうとこが気になるときはシステム3型を持っていく。ビデオ雲台を使うときも2本ある3型どちらかを使用する。

その昔は4とか5型は剛性と重量がありすぎてカメラのシャッター振動をカメラ側に跳ねかしてるような感じがあり、逆にブレの原因になってるんじゃないかと考えてた時があった。硬い床とかに置いていると気になったもんです。



Gitzo 3型  左:469L (320 Studex Performance)  右:407L (312 Cremaillere 3 Performance)

Gitzo 3型

ジッツオは3型のこの長さのやつが一番好き。足先から根本が約70cmくらい。(システム3型もパイプは全く一緒)
これにハスキー雲台なんてのが最高なんじゃないでしょうか。カーボン多段三脚じゃなくそんなの使ってる若者を見たら「こいつわかってんな」ってきっと一杯奢りたくなる。(笑)
若い頃ハスキーと共に使ったのはこの407L(312)。自分的には一番普通なジッツオ。
このくらいなサイズならカーボンでもいいかもしれない。軽さより冬に金属的な冷たさがない点でカーボンはいいなと思う。でもこの長さのカーボン脚ってほとんどない。カーボンっていっても所詮ウェットで長くなると弱いんだと想像してる。
自分はもうめんどくさいので買い直す気もなくアルミジッツオで良いですわ。

アルミジッツオは大きく分けてフランス製ハンマートーン塗装の白と黒(基本グレーの明るいのと暗いの。白はパイプの細いほうが銀色)、最終期のハンマートーン風ごま塩みたいな奴の3種類がある。
自分で使ってみた感じだと昔のはそれほど違わないけど、最終期のごま塩みたいなのは今一つ良くない。イタリア製になってからになるのかな。まずパイプの空気穴が詰まるんだよね。最初から空いてないのかもしれない。脚の一番太い外側パイプが精度悪いというか駄目なのに2本くらい当たった。
探すなら白いやつがいいかな。古いけど見かけが綺麗なのを選ぶのが良さそう。5000円くらいでね(笑)
豆知識だがアルミ製で型番にLが付かないローアングル無しの脚は、滑りやすい床などで広げると外側に広がりすぎて簡単にストッパー部分が折れる(潰れる)。なので買っちゃいけないです。昔潰れたの持ち寄ってニコイチサンコイチで三脚再生してました。もうあんまり生き残ってないからレアかもしれん。

昔はラピッドタイプが軽いしシンプルで好みだったが、ちょっと傷んでくるとセンターポールの回転を止めきれなくなって補修パーツいるので、407Lのようなエレベーター付のほうが良いと最近は思ってる。

写真の雲台は左がARCA SWISS B-1、右がerg N75L。



マンフロット 055

■マンフロット 055

なんだかんだ昔の仕事で一番使ってたはこれかも。
80年代にマンフロっていうとライトスタンドのイメージでカメラ三脚は誰も使ってなかった。知人のCMカメラマンが使ってて良さそうなんで自分も導入。なにせ安かった。値段忘れたけどジッツオ1本でコレ3本買えるくらいの感じだったと思う。壊れても安いからまた買うってノリで。
ジッツオに比べるとひ弱だけど、当時はストロボが多くRZとか中版載せても多少気をつければ十分だった。センターポール抜いたりで上下アングルの自由度が大きくどんなとこでも使える感があり使いやすかった。
企画から関わった某雑誌の三脚特集で紹介したら認知され売れだしたそうな。

個人的に好きなのは一番右の最初期モデル。エレベーターロックのノブにレンチがついてて脱着可能なタイプ。このレンチでセンタポールのネジ緩めると分割できてローアングルが簡単だった。真ん中の055は第2世代でノブが普通に固定されセンターポールのゴム蓋にレンチが内装されている。
写真の他に部品取り用として使い古しを2本持ってる。これしばらく使うとアルミのノブとかが簡単に割れちゃうんだよ。パーツ移植して使えるのは写真の2本。
うちではもう隠居の三脚です。

一番左は20年くらい前に貰ったもの。貰い物で興味がなく置いてあるだけで実は一度も使ったことがない。055の小さいタイプとずっと思っていたが、今回並べて見るとなんと同じ長さだった。センターポール分割できないし自分が思う055の良いところが無い残念な感じ。
いまも055ってあるけど最初の奴以外は興味無いです。



Leofoto LS-323C

■Leofoto LS-323C

何年か前にクルマのタイヤを交換した際、ネット予約で楽天のポイントが結構ついたときがあり、有効期限もあってたまたま買ったカーボン三脚。
これ当時は2万円台だったけど安いよねー。
サイズ的にはマンフロ055と同じ長さ。大型のレンズを使わないならフィールド用で十分。軽いし。

最近はergのN-QSを付けている。サイズ的にちょうどいい感じ。

leofotoはこのあと雲台のクイックリリースを買ったが、精度が悪いのかベースとプレートの組み合わせで使えなくて、代理店へ全部送って装着チェックをして使えるやつを送り返してもらった。
よってメーカーイメージは最近かなり悪い。



ベンボー三脚

■BENBO (UK)

80年代にNHKのドキュメンタリー(たぶんBBCの。イギリスの写真家のだった。誰か忘れた)で、フィールドじゃ無敵みたいな使われ方をしていて興味を持った。
一時期サイズ違いで何種類か輸入され国内にも結構あった。
これの一脚もあったんだけど買おう買おうと思ってるうちに無くなった。

うちでは水辺や泥地用として使ってるベンボー三脚。 ワンレバー操作で癖が強いが慣れると意外と気にならない。





クイックセット ハスキー雲台

■雲台について

雲台も色々あるけれど、ぶっちゃけクイックセットの雲台があれば十分で一番使いやすい。でも自分が子供の頃から使ってるせいかもしれない。
今の人には古臭く見えるかもしれないがこれが最強スタンダード雲台と思ってる。
日本製になって今でも新品で買えるのがすごい。
ハスキーの脚部が壊れたってのは聞いたことがあるが(ある超弩級レンズを無理に載せたらパイプが歪んで脚部が引っ込まなくなったとか)雲台が物理的に壊れたのを見たことがない。無茶しすぎるとパン棒が折れるとかはあると思ってる。そういう素材選びらしいので。

ジッツオは雲台なんかイマイチなんだよねー。まだ平雲台は良いんだけど外で使うと上向かないからひっくり返すの面倒だし。3D雲台はガチッとは止まるけどハイトがあって重心が上に行くし、長く使うとパン棒がガタついたりとか使えるけど良いイメージがあまりない。
ただNo.4とか5って入ってるやつは耐荷重が優れてるんでほんとに重いものを載せる場合はこれらを使うしか無い。600/4からそれ以上はこれしかない。

自由雲台は最初に使ったのがジッツオのオフセットしてる奴で、これが使いにくくて自由雲台そのものがかなり嫌いになった。
その後90年代に海外でレボルビングが不要なハッセルとかビューカメラで自由雲台が使われているのを知りハッセル用としてアルカスイスのモノボールを導入、当時はハッセルのクイックを付けていた。その後アルカスイスのレール規格のプレートとクランプが流行りL字ブラケットが普通になったことで使うことが多くなった。
自由雲台は個人的好みで基本アルカスイス一択です。

ergは高精度な感じがするんだけどパンの固定がどうにも疑問。他の軸と比べて固定が弱いし弱点的な感じがする。パンの軸もなんかある感じ。今作られてる奴は改良されてんのかな。見た感じ同じだけど。
なんか趣味的な装備って雰囲気が漂いガンガン使うような製品じゃないと思ってる。


雲台と三脚の組み合わせは撮影用途によって必要なものに頻繁に変更してます。
写真のやつは今回たまたま載っていただけ。


クランプはKIRKのがお好みだが最近はいい値段するし在庫切れが多いんで、先日アマで売ってる安いやつを何個か買って付いてないやつに載せた。



昔のクイックセットはパン棒頭にマークが入ってる。


まだ小さめのとか三脚あるんだけどもういいね。(笑)
最近は手ぶれ補正と高感度特性が優秀なのでスナップとかなら三脚いらないし、小さい三脚なんて持ち歩かない。

クルマ常駐の非常用としてハスキーと低重心自由雲台を付けたマンフロ055、ジッツオ一脚と予備プレートが載せっぱなしになっている。プレートは誰かに貸す場合用。

最新の三脚はまったく触っていないので流行はわからないし関心も殆ど無い。
たぶん見聞きしても欲しいとあんまり思わないと思う。

マンフロの貰ったやつと469Lは知人に譲りました。



2024.3